千鶴に背中を押され、ついに二人きりの旅行へと出かけることになった珠々と影明。地元では気づかなかった“影明のモテっぷり”を目の当たりにした珠々は、胸がざわつき、つい理不尽に拗ねてしまう。その不満を敏感に察した影明は、またしても珠々を“わからせ”てしまい──。一方で、珠々がふと見惚れた旅先の美少年に、影明のほうも苛立ちを隠せない。お互いの知らなかった一面や、他人に向けた視線に揺さぶられ、いつもとは違う感情がじわじわと芽生えていく。非日常の旅先で揺れる心。嫉妬、独占欲、そして微妙な距離の変化。そのすべてが、二人の関係を新しい段階へと導いていく──。


































作品名:片端の桜──三章
作者:米田ポロリス
出展元:pixiv